知っておこう♪色々なボレー「5選」打ち方とコツ

テニスのシングルスではあまり見ることがないと感じるボレー。
ダブルスのゲームをすると、ボレーの重要さが分かってくるかと思います。

勝負どころで大きな力を発揮するボレーは、ネットからの距離が近く攻撃力があることから是非トライしてもらいたいショットの1つです。
けれどこの重要なショットを「なんとなく打っている」という方もいるのではないでしょうか。

まずはボレーの基本5パターンを覚えてゲームに活かせるようになりましょう。

①通常のボレーの握り方、構え方

一昔前は「ボレーはとにかく薄く握る」が主流でした。
年齢層が上の方の中にはそう習ってきた方が多いのではないでしょうか。
もちろん間違いではありません。
ボレーの基本の握り方は「コンチネンタルグリップ」と呼ばれる少し薄い握り方になります。

初心者、初級の方はまずこの「コンチネンタルグリップ」の握り方からボレーをスタートさせていきましょう。

コンチネンタルグリップのよく例えられる握り方は、「包丁を握るような持ち方」や「トンカチを打つ時の持ち方」などが代表的です。

もう1つ、「イースタングリップ」という握り方の持ち方があります。
こちらは少し厚めに持つ持ち方のため、ボールに当てやすい握り方なのでしっかり当てたい方やパワーが出にくい方にもお勧めの握り方です。

近年、テニスのボレーではこの「厚く握る」という握り方にスイッチしているように感じます。
もちろん最初は薄い握り方から始めて安定させていくことが大切です。
けれど道具の進歩などからパワーテニスに対する打ち方として「厚く握りしっかり返す」ボレーが注目されています。

このように薄いグリップが絶対だ!と言われていた昔の握り方と違い、最近では「少し厚めに握るボレー」が見られるようになりました。
ラケットの性能が優れ、ストリングの質も上がってきたことから「しっかりと返すボレー」が求められるようになってきたせいかもしれません。

薄い握り方のグリップはエラーも少なく、コントロールが効くことで親しまれていますが「しっかり当てて返していきたい」「ストロークに負けないボレーが打ちたい」と少し厚めに切り替える方も少なくないようです。

もう1つ、基本的に大切なものは“ボレーの構え方”です。
中級、上級となるほど自然とできるようになってくるのですが、最初の頃はボレーをする前にボーッと突っ立ったままでいてしまう方も。

ボレーの基本の構え方は「グリップの位置を下げずにヘッドを少し立てて構える」形です。
これはボレーをミスなく打つための大きなポイントの1つです。
この「構え」をすることで相手の素早いボールに対応することができるようになります。
この時、膝を軽く曲げておくようにしましょう。

今現在、ボレーが上手くならないなぁ‥と悩んでいる方は一度構え方を見直してみるのもいいかもしれません。

②ミドルボレーが打てるようになろう

先ほどの「基本的な通常ボレー」が打てるようになったら“ミドルボレー”に「トライしてみましょう。
“ミドルボレー”とは、通常のボレーの高さより少し高めのボレーになります。
先ほどの基本的な構え方のラケットの位置より少し上でボールを捉えるようなショットになります。

この時、意識してほしいポイントは2つです。

1.打つ前にラケットを立てた状態で準備をしておく。
打つ前にラケットヘッドが下がってしまうのはNG。
ボールをコントロールするにはこの「ラケットを立てた状態の準備」が非常に大切になります。
分かりにくい方はラケットを少し寝かせた状態でセットしてそこからボレーを打ってみてください。
その位置からではきっとスライスがかからず、安定したボレーのショットを生み出すことができずボールは浮いてしまいます。

2.利き手と逆の手を斜め前に出して準備をすること。
ミドルボレーのコツはまさかの利き手と逆の手(ラケットを持っていない方の手)についてです。
実はこうすることで左右のバランスを取りやすくミドルボレーは安定します。
利き手と逆の手を出すことでラケットを出す動作もしやすくなります。

③今は膝を曲げなくてもいい!ローボレー

“ローボレー”とはネットより低い位置からボールを打つショットになります。

こちらも一昔前の話をしましょう。
昔のテニスでは「膝を曲げてできるだけ視線をボールに近づけること」と教わったものです。
もちろん間違いではありませんが、まだボールに慣れていない初心者のうちや膝を曲げるのが大変な年齢や体の方にとってこれは非常に苦痛なものです。
初心者の方が目線をボールに近づけようとすると頭が下がってしまうことも多いためこうすることはあまりおすすめできません。

近代テニスでは「ボレーは無理して膝を曲げなくてもいい」という考え方になっています。

第一段階として、膝を曲げることより先に「ボールを捉える」というところに意識を置きましょう。
最初は先ほどの構えからラケットをヘッドだけ落とした状態でローボレーのボールを捉えるようにします。
こうすることで身体のバランスを崩すことなくボールを捉えることができます。

もし「横着するな」という方がいるようであればそれはナンセンス。
今はラケットやストリングの性能が向上してきているのでこのようなボールの捉え方でも十分ボールを打ち返すことができます。

これができるようになったら第二段階として軽く踏み出してボールを捉えるようになれるよう意識していきましょう。
こうすることで打点が身体の前になり、ボールにパワーを伝えやすくなります。

④ラケットを高くセットするハイボレー

目線より高い位置で打つボレー、“ハイボレー”では「ラケットを高くセットする」ことが重要なポイントとなります。

特にフォアハンドのハイボレーはポイントに繋がる重要なショットです。
しっかり決めてポイントにしたいですよね。

そこでまず初めに重要なのがこの「ラケットを準備する高さ」です。
もちろん他のボレーの際にもラケットヘッドを立てた状態でセットするのですが、ハイボレーでは高さの分利き手でボールを取りに行くイメージで腕を上げるようにしましょう。

もう1つのポイントはこの時脇が軽く開いていること。

ラケットを高くセットすることでラケット面がボールより高い位置に準備することでできるのでボールを上から叩いて打つことができるようになります。

イメージしにくい方は脇を開いて高い位置で壁を押すのと、脇をくっつけた状態でその位置から壁を押すのにどちらが力が入りやすいか実験してみましょう。
脇が閉じた状態で力が入りにくいことを実感できると思います。

・ラケットの位置を高くセットする
・脇をほどよく開ける


この2つのポイントが分かったら、あとは打つだけ。
ハイボレーのショットでは高くセットしたラケットを斜めに振り下ろすようなイメージでスイングしていきましょう。

ハイボレーでよくあるミスに大きくふかしてアウトしてしまうケースがあります。
これは飛んでくるボールに対してラケットの面が寝てしまうことで起きるエラーミスです。

逆にネットしてしまう場合は踏み込み足が大きすぎて頭が下がってしまう場合。
準備でラケットが寝てしまうとお辞儀をするようなスイングになってしまうので注意しましょう。

⑤コンパクトが命!ハーフボレー

“ハーフボレー”とはネットの前でワンバウンドした短いボールを返す非常に難しいネット際のボレーです。

ハーフボレーのようにコートにワンバウンドして上がってくるボールを捉える、という場面を一度は体験したことがあるのではないでしょうか。

テニスを始めたばかりの方、初級クラスの方に最優先にしていただきたいのは「確実にボールを捉える」ことです。
イメージしにくいかもしれませんが、ハーフボレーを打つ場面では軽く膝を曲げ、ラケットヘッドを横に寝かせた状態で準備しましょう。

この時テイクバックにも注意していきましょう。
ハーフボレーのような予想外のワンバウンドショットに慌てず、コンパクトに対応するのがポイントです。
慌てて大きなテイクバックをしてしまうと打つタイミングを逃してしまいます。

また、ネットを越さなければならないという意識からラケット面が上を向いてしまう傾向になりがちなハーフボレー。

ラケット面が上を向いてしまうとボールが浮いてしまうので相手のチャンスボールになってしまいます。

先ほどの「ラケット面を横に寝かせた状態」のセットができたらあとは軽く体をターンさせることだけ意識してみてください。
こうすることでコンパクトなテイクバックと安定した面を準備することができるようになります。

もう1つ大切なポイントは、ハーフボレー時にスイングと一緒に足を前に踏み出しながらボールを打つことです。
打球後はボールをコントロールするためにスイングを止めずに自然なフォロースルーをします。
バックのハーフボレーを両手で打つ際には利き手と逆の手を出していく意識で打つようにしましょう。
ハーフボレーが苦手な方はフォロースルーを意識することでインパクト時の力みをなくすことができます。

ジョイナス北野田テニススクールでは毎週月曜に開催している「ボレー球出しレッスン」でこのような基礎的な体の使い方を意識しながら練習を行うことができます。

動画は以前のものになりますが、今年に入り「最新のボール出しマシンによる球出し練習」ができるようになっています。

まだまだ進化する現代テニス。
今回は「ボレーの基本的な構えやセットの仕方」についてご紹介させていただきました。

ジョイナス北野田テニススクールでは専任コーチたちが毎月、外部専門プロコーチによる研修から現代の新しいテニス技術を習得しています。

「1度体験してみたい」
「悩んでいることが解決するかもしれない」

まずはお試しレッスンからスタートして新たな発見をしてみませんか。
また、スクール生は毎月テーマ練習に沿った練習を行い、新しいテニスを体感することができます。

今回のテーマ、色々なボレー「5選」打ち方とコツを参考にしていただき、次回のテニスレッスンに役立てていただけたらと思います。