テニスの試合で緊張しないためには

1年を通して4~6月、9月~10月、この季節はテニスにとって「グランドシーズン」とされる時期で
各地でたくさんのテニス大会が開かれ、一般プレーヤーの中で試合に出場する選手は忙しくなります。

ジュニアに関しては夏の暑い時期に夏休みを利用した全日本選手権などが行われますが、
草トーナメントに出場している一般プレーヤーの方は大会開催の多い春と秋に試合にエントリーされている方が多いかと思います。

その中で、毎シーズン試合をこなしているのにどうして毎回緊張するのか疑問に思うことはありませんか?

緊張は一般プレーヤーやジュニアプレーヤーだけではなく、もちろんプロでも起こる現象です。
その緊張感をいかに試合に生かすことができるか、自分と向き合うことができるか、でプレーの質も大きく変わってきます。

テニスの試合で全く緊張しない人の方が少ないでしょう。
皆、その緊張の中でどのような対策をしているのでしょうか。
今回はテニスの試合における「緊張しない方法」をご紹介していきます。

準備運動の重要性

「準備運動」は皆さん、テニスのレッスン開始前にも必ず行っていると思います。
テニススクールなどに通っていない一般プレーヤーの方も、部活でテニスをするジュニアのお子様も「準備運動」は必ず行います。

もちろんケガを防止するために必要な準備運動やストレッチなのですが、これは体の緊張感をほぐすためにも必要なことです。

人間の体は緊張すると呼吸が浅くなって、脈拍が早くなり筋肉も緊張した状態になってしまいます。
よって、同じ動作をしていても“筋肉の疲労度”は呼吸によって大きく変わってしまうのです。

朝から晩まで毎日のように練習している人でも、ポイントのかかった試合でプレッシャーのかかる状態になると試合中に震えが起きてしまうことがあります。

「あんなに毎日練習してトレーニングもして準備万端の人が1ポイントのために震えていしまうなんておかしい」と思うかもしれませんが、精神力とはそのような大きな力からの影響を受けてしまいます。

逆に言ってしまえばその精神力を自分でコントロールできるようになれば上手に自分もコントロールできることになります。

その1つとしてケガ防止のためだけではない「準備運動」を取り入れてみてください。

誰でも急に「人前で話をしてくれ」と頼まれると緊張してしまいます。
心の中でどんなに「緊張しないようにしなければならない」と言い聞かせてもなかなか簡単に緊張を解くことができません。

こんな時、準備運動の中でゆっくり深呼吸を入れることで気分をリラックスすることができます。
これは体の状態を変化させることで心の状態を変えることができるからです。

精神的な緊張が体に作用するように、逆に体をリラックスさせることによって精神を緊張から解放することができます。
体と心はお互いに作用しているのです。

試合前に力を抜いてリラックスしようとすることは少し難しいことです。
けれど「普段から体をリラックスさせる練習」をしておと自然とリラックスの状態を思い出すことができます。

そのきっかけが「準備運動」と「呼吸」です。

体をほぐすストレッチという方法に慣れていないと、逆にストレッチをするという新しい動作に緊張してしまうので
普段の練習やレッスン前に必ず準備運動を行って、「さぁ、これからテニスをするよ」「テニスをするための準備がスタートするんだ」と体に教えてあげるようにしましょう。

上手に呼吸を組み合わせることで、身体を上手にテニスモードに持っていける状態を作っていきましょう。

ミスをしたら意識の視点を変える

テニスの試合で失うポイントは相手のエース(良いショットによるもの)、もしくは自分のミスが原因です。

同じミスを失うにしても、エースで取られるかミスで失うかによって精神的なダメージは違ってきます。
相手からのエース(良いショット)でポイントを取られた場合は自分で打つ手が限られているので実は思っているより大きなダメージは受けません。

けれど、自らのミスショットやミス判断によってポイントを失ってしまった時に精神的ダメージを受けてしまいます。

そんな時、自身の視点を変えることでリズムを立て直すきっかけに繋がります。

例えば、ダブルフォルトしてしまった時に「次はしっかり入れなければならない」と思うことで逆に体が緊張してミスをしまうことはありませんか。
次のポイントこそ、と思えば思うほど入れなければならないサービスをミスをしてしまう経験がある人も多いのではないでしょうか。

このような状態から抜け出すためには意識の視点を変えなければいけません。

ボールを打つことではなく、ほかのことに意識の視点を変える必要があります。

体の緊張とはおもしろいもので、「どうしても失敗してはいけない」「次は必ず成功しなければならない」と思えば思うほど緊張してうまく動けなくなってしまいます。

ミスをしたときは考える視点をここから切り替えなければなりません。

試合中、このような状況に置かれたときは視点を切り替えることによって「意識が体の動きを妨害すること」を防ぐことができます。
私たちの心の在り方は、自分の見ている景色や状況など“どの部分に焦点を当てるか”が支配しています。

ちょっと変わった方法では、緊張している手を見て「手が面白いほど震えていている、どれくらい揺れるのか観察してみよう」などとその視点をうまくずらして意識を変える、などの方法もあります。

そんなことで、と思う方もいるかもしれませんがほんの少しの視点を変えることが緊張の緩和につながることもあります。

打てなくなったら“割り切る”という考え方

試合の途中でポイントを失うのが怖くなりどんなボールでも繋ぎたくなってしまうことがある・・という質問を受けることがあります。

お互いミスをしたくないからといって繋ぎ合いになってしまうこともあり、結果ミス待ちのみの長い試合になってしまうことがあります。
これには「うんうん」とうなずける方もいるのではないのでしょうか。

ではどうして打てなくなってしまうのでしょうか。

このような状態になってしまう人は「1ポイントにこだわりすぎる」という傾向にあります。
テニスの試合はサッカーや野球のように1ポイントが致命的な点数にならない競技であることを理解し、1ポイントにこだわりすぎなくても後からいくらでも挽回できることを知っておきましょう。

確かに大切なポイントはあります。
けれど1ポイントに対する気持ちを軽くすることで逆に思い切ったプレーをすることができます。
そしてそれは何よりもテニスを楽しむことができる大きなキーポイントです。

このような考え方ができるようになると今度は逆にポイントで遊ぶことができるようになります。

遊ぶ、というのはおかしな言い方ですが「ポイントを1つ失っても大丈夫」という意識の切り替えから、失敗する可能性があるショットでも思い切ってトライすることができるようになる、ということです。

割り切るという考え方でたとえミスしたとしても、精神的に受けるダメージの軽減ができる上に成功したときには自分のモチベーションも大きく高まっていきます。

試合中は自分との肯定的会話を取り入れる

試合中に自分自身に対して対話を行っていますか。

試合中、人は「なぜここんなミスをするんだ」「どうしてもっと速く動けないんだ」と自分を責める会話を無意識にしているものです。

自分を責めてその通りに改善できれば問題ないのですが、実際は自分を責めれば責めるほど体が硬くなって思うようにプレーすることができなくなってしまいます。

これが悪循環になり、最終的に「こんな日は負けても仕方がない」などと言い訳を始めてしまうのです。

試合が劣性である時は自分を責めるのではなく自分を励ます会話をすることが必要です。

「毎日あれだけ練習をしたのだから挽回できる」
「次は練習の時のように絶対入るから大丈夫」

このように自分が行ってきたことを肯定し、自分自身を励ます会話を心の中ですることでモチベーションが上がります。
人に認められるのと気持ちが高まることと同じで、自分自身を認める会話をすることで自分の能力を高めていきましょう。
結果、それが自信を持つということに繋がります。

例えば、仕事のことで落ち込んでいるときやテストの成績が伸び悩んでいるときにもこのように自己否定していませんか。

「仕事が大変で思うように進まない、自分には無理なんじゃないか」
「頑張っても成果が上がるイメージができない」
など、そう自分と対話してしまうことですでに自己否定をしてしまっています。

このような否定的会話をしている限り状況は変わりません。

そんなときも「今は求められるレベルに達してないかもしれないが全力で頑張っている、大丈夫、できる」と自分を認めて成長していくことが大切です。
極論かもしれませんが、健康にきちんと生きていることだけでも充分にすごいことです。

自分を肯定し、テニスのプレーでも日常生活でもポジティブに思考を変えていくことが緊張の場面でも大いに役立ってくれます。

テニスの試合では普段は感じることのなかった感情や場面に遭遇することも多く、どうしていいのか分からなくなることもあります。

けれど精神力を養うことはさほど難しいことではありません。

緊張する場面や気持ちがめげそうになる自分を理解し、乗り越えていくことが道は開けてきます。

ジョイナス北野田テニススクールはでも現在市民大会やワンデー大会に出場しながらテニスを楽しんでいる方がいます。
どんな大会でも人は少なからず緊張を感じるものです。

もちろんテニススクールのレッスン内でゲームを楽しむ際に「緊張」を感じる方もいるでしょう。

明るく楽しい雰囲気の中でプレイすることのできるインドアテニススクール「ジョイナス北野田」では
普段の練習の中からポジティブな自分を作り出し、テニスを楽しんでいくことでゲームの中でも自分を高めていくことができます。
また、日常生活の中でもポジティブな思考を身につけることはとても大切なことです。
新しいコミニュティで新しい仲間と湧き上がるテニスライフをジョイナス北野田テニススクールの体験レッスンの中でしてみるのもいいですね。

これから試合に出たいと思っている方も、毎年恒例の大会に出場する方も普段の練習の成果を十分に発揮できるように
自分の身体と精神をコントロールし、ポジティブな気持ちで試合に臨み、テニスの試合自体を楽しんでいただければと思います。