硬式テニスのガット張替えのタイミング

硬式テニスの道具は「揃えたらおしまい」ではありません。
テニスはボールから衝撃を吸収し、強い反発力ではじき返すスポーツです。
テニスを始めたばかりの頃にポンポンと軽く打っていた時期を過ぎ、「そろそろガットの張替えが必要かな?」と感じた際に

「どこで張り替えたらいいのだろうか」
「どんなガットが自分に合っているのだろうか」
「張替えまでに必要な時間と費用はどのくらいなんだろうか」

など様々な疑問が生まれます。
そんな硬式テニスの“ガットのあれこれ”について説明していきます。

ガットの張替えの必要性

そもそも、テニスのガットを張替えることは必要なのでしょうか。

そんな質問が度々ありますが、答えは大いに「YES」です。

テニスのガットは切れにくい方にとっては一見「どこも劣化していないように見える」ものです。
けれど、ガットは張り替えたその瞬間から“打っても打たなくても時間とともに劣化が始まって”いきます。

数多くテニスをする機会がある方、ハードショットやスピンをかけるなど日頃からガットに負担がかかる打ち方をする方は、自身で「そろそろ張替え時かな」と分かる方が多いです。



けれど週に1回程度、そんなにパワーショットも打たないにとっては
「見た感じ、張り替えた時とさほど変わりがないのではないか?」と劣化の変化には気づきにくいものです。

けれどそんな「定期的にメンテナンスをしない方」に潜む出来事があります。
それが「いつの間にか体の不調(怪我など)」につながっている、というケースです。

例えば、 ガットの状態が劣化することで打つ時の摩擦の力が通常よりも大きくなり、ガットの可動域(当たる面積)が乱れてしまいます。
そのためいつもより強く打たなければ飛ばない、と感じて余計な力が入ったりスピンをかけようとしているのにかかりづらいため無理をすることが増えてしまいます。

知らず知らずのうちにそんなことを続けていると体の一部を痛めたり、力むことで負担をかけすぎたりしてしまいます。

テニスのガットは「切れたから張る」「強く打つスタイルだから多く張り替える」というわけではありません。

ガットの張替えは程よく自分に合った衝撃を吸収したり、可動域を安定させることで体への負担を軽減するために必要です。

まだ切れていないからもったいない!とガットの張替えを伸ばし伸ばしにしていると知らず知らずのうちに別のところに負担がかかってしまうというわけです。

張り替えるにはどこへ行けばいい?

テニスを始めたばかりの方、ジュニアの親御さんから非常に多い質問が
「テニスのガットを張り替えるのが初めてでどこへ持っていったらよいか分からない」というのがあります。

お近くにスポーツショップやテニスショップがあり、そこでガットの張替えをしていることを知っている方は困りませんが
「家の近くにスポーツショップがない」「そもそもテニス用品はネットで買ったからそれ以外のことは分からない」という方に多いお悩みです。

近年、スポーツショップの中にテニス部門を設けているところが減り、テニス専門のショップも少なくなってきたと感じます。
お近くにスポーツショップがない場合、テニスクラブやテニススクールに通われている方はそこでの張替えをお勧めします。

これは冒頭にあった「張替えをするのにどのくらいの時間がかかるのか」という質問にもつながりますが
テニス専門のショップで即張り(その日のうちにお渡しできること)ができる場合が1番早く
それ以外は通常、スポーツショップやテニススクールなどでは「お預かりからお渡しまで1週間ほど」が平均の仕上がり日数となります。

そのため通っているテニスクラブやテニススクールで張替えをすることができるのであれば「また取りに行く」という手間が省け
次にプレーをするときに受け取ることができる、ということができます。

また、スクールに通っている方などで担当コーチがついている場合は日頃のプレーやスタイルをコーチがよく知っているため
自分に合ったガットの種類やテンション(張りの強さ)の相談することができす

特に成長の早いジュニア世代にとって年に数回訪れるガットの張替え時期までに前回よりテニスのプレーが変わっていたり、成長しているケースも多いため
担当コーチから「前回はこのガットを張っていたけど今度はこちらのほうが合っている」「張りの強さを変えてみよう」などの
アドバイスを受けることで子どもたちに合ったものを選ぶことができます。

ジョイナス北野田テニススクールでは会員様に通常その日のうちに張ってもらえる「即張り」を通常価格で提供するサービスを行っています。

そのため、急なガットの「困った」にもすぐに対応してくれるので多くの会員さまがガットの張替えにスクールを利用しています。

テニスのガットの張替えの費用は?

ガットを張り替えるのにどのくらいの費用がかかるのかおおよそのこを知っておきたいと思う方も多いと思います。

テニスのガットの種類はいろいろありますが、平均するとガット本体の価格は1,800円~2,500円くらいのものが多いです。
硬式テニスのガットの選び方は以前のジョイナス北野田スタッフブログで紹介させていただいています。

テニスのガットを張り替える際にはガットの本体料金に加え「張替え工賃」が必要になります。
こちらもスポーツショップやテニスショップでの価格にも幅があり、
ショップで購入したガットをそのまま張ってもらう張り代、と自身が持ち込んで張ってもらう場合の工賃でも異なります。

通常、張替え工賃の目安は1,500円前後が相場となります。
上記の本体価格に工賃を合わせると1回の張替えで必要な費用は3,300円~3,500円ほどを想定していただけるかと思います。

週に1回テニスをする方で、「3ヶ月に1回はガットの張替えをするようにしましょう」と言われているので
月に換算すると1,000円程度のメンテナンスでOK、というわけです。

ずっと張り替えずに後々手首を痛めた、肘を痛めた!となり通院やサポーター代、湿布や薬代・・と費用がかさむことになっては
「痛めて心地よくテニスができないうえに余計お金がかさんだ」ということもあり得ます。

程よくメンテナンスをすることで体だけではなくラケットへの負担も減らすことができるので愛用しているラケットと長くお付き合いすることもできます。

ジョイナス北野田テニススクールではこの夏、1カ月間の『ガット張替えキャンペーン』を実施します。

人間と同じようにガットも暑さで伸びきってしまうものです。
伸びてへたれてしまったテニスガットをこの機会に新調し、体とラケットへの負担を少しでも減らすメンテナンスを行っていきましょう。

また同時にグリップテープの劣化がないか今一度確認してみましょう。