長く巻き替えてない人はヤバイ!? 硬式テニスのグリップテープの種類と選び方

テニススクールでコーチが初心者の方から受ける質問の多くに「グリップテープの選び方」があります。

テニスを始めたばかりの方はまず始めにラケットを購入したり入会キャンペーンなどで新品のグリップテープをもらったりするのですが、
その際に新しいラケットのグリップテープについているビニールをはがしてそのまま使ったりしていませんか?

テニスラケットのもともとのグリップ(持つ)部分は、“元グリップ”というベースになる部分のみであるため、
プレーする際にはその上に「グリップテープ」という替えのきくテープを巻くことをお勧めしています。

もちろん初めから巻かれているグリップのままプレーすることも可能なのですが、長く使っていると汚れや劣化を伴い吸汗性も落ちてきてしまいます。
同時に表面の摩擦力も失われていくため、少し汗をかくとラケットが手からすり抜けやすくなってしまいます。
これを防ぐためにもグリップテープを巻いてプレーをしてもらいたいと思います。

けれどスポーツショップやテニスショップへ足を運ぶと、ものすごい数のグリップテープの種類と数に圧倒されてしまうことが・・
そんな時はどのようにグリップテープを選んでいったらよいのでしょうか。
どんなグリップテープが自分に合っているのか一緒に考えていきましょう。

グリップテープは主に2種類に分かれている

ウェットタイプのグリップテープ

ほとんどのテニス愛好者が「ウェットタイプ」というグリップテープを使用しています。

このウェットタイプのグリップテープは、グリップを握った際に手に吸い付くような感覚のグリップテープになっていて、フィット性が高く非常に滑りにくい質感になります。

そのため握力がない女性やキッズ・ジュニア、シニアの方でもグリップが抜ける危険性が低いことから多くのプレーヤーに好まれているのです。

よく聞かれるのが“ウェットと言われるので吸汗性が低いのでは”という質問があるのですが、
ウェットといってもグリップテープ自体がしっとりと湿っているわけではないので、しっかりと汗も吸い取ってくれるため吸汗性が悪いわけではありません。

ウエットタイプのグリップテープは使い勝手のいいグリップなのですが、吸汗性が限界まで達すると滑りやすくなるというデメリットが生じます。
定期的なグリップテープの交換はもちろんですが、汗かきの方はこまめな交換をするようにしていきましょう。

ドライタイプのグリップテープ

ドライタイプのグリップテープは実はプロテニスプレイヤーが使用することで知られているタイプです。

特に海外のテニスプレーヤーが使うことが多く、持った感じサラサラとした質感であるためラケットを握っていると抜けやすさを感じるものとなっています。

しかしプロテニスプレーヤーがウォーミングアップを終え、試合や練習に臨むころには手にしっとりと汗をかいているため、
その水分によって適度な摩擦が生まれ、非常に握りやすいグリップに生まれ変わるのです。

海外の方は日本人と比べて唾液や発汗など水分を多く分泌することが多い体質のため、ウェットタイプの特徴に合致する方が多いとみられています。
適度な握りやすさは些細な変化も影響するプロテニスプレーヤーにとって最適なものなのです。

もちろん一般プレーヤーの方でもさらっとした質感を好む方もいます。
グリップテープの良し悪しは、それぞれの特徴を知ったうえで実際に使用してみることをお勧めします。
グリップテープは手に触れる繊細な部分なのであとは「本人の好み次第」になります。

ウェットグリップとドライグリップの違い

グリップテープの「表面加工」の違い

グリップテープの素材を理解したら、次は表面加工の違いを見てみましょう。

大きく分けてグリップの表面加工は「無地タイプ」「穴あきタイプ」「凸凹タイプ」の3つがあります。

無地タイプのグリップテープ

無地タイプのフラットなタイプのグリップテープは、最もポピュラーなタイプの加工テープです。

見た目でも分かる通り、無地タイプは「全く加工されていないまっ平らでまっさらなグリップテープ」になります。
このタイプの加工テープは平らな分、質感が全てとなります。

加工を施されていてそれが気になって集中できない・・というような方はプレーに集中するためにこのような無地タイプをお勧めします。
ただ加工がない分、素材そのままの性能しかないというデメリットがあることも頭に入れておいてください。

穴あきタイプのグリップテープ

穴あきタイプのグリップテープはその名の通り、グリップテープに小さな穴が無数に開いているタイプのグリップテープです。

この複数の穴が開いていることから通気性に優れているのが特徴で、汗をかきやすい人におすすめのタイプの加工になっています。
また、穴によって多少凹凸が生まれるためフィット感が増すという特徴もあります。

穴あきタイプのグリップテープは1日に長時間テニスをプレーする方にもおすすめのグリップテープ加工になりますが、
汗をあまりかかない方は意外と滑りやすくなるかもしれないというデメリットがあるので注意してください。
普段から手汗が出る・・という方はこの加工グリップテープとの相性がいいと言えます。

ジョイナス北野田テニススクールではテニススクール入会の際に上記の無地のフラットタイプのグリップテープ、
もしくはこちらの穴あきのグリップテープをお勧めするようにしています。

凸凹タイプのグリップテープ

凸凹タイプの加工が施されているグリップテープは、グリップの中央に筋が入るタイプになります。

凹凸タイプのグリップテープは、このテープの筋の周りに出来る凹凸によって高いフィット感が生まれるため握りやすさが向上します。

他のグリップテープを使用した際に「握りの位置がよくずれてしまう」という方におすすめのグリップテープになります。

また握力が弱い方も凸凹グリップの高いフィット性がカバーしてくれるため握りやすくなります。
ただ、凸凹タイプのグリップテープは通常よりも少し太くなってしまう傾向にあるというデメリットもあるので、
手の小さい方は購入の際に自身のラケットのもともとのグリップサイズ(太さ)にも注意する必要があります。

以前の記事の「テニスラケットの選び方」にもあるように凹凸グリップを巻くためにグリップサイズをワンサイズ落として凸凹グリップを使用する人もいます。
グリップに重点を置くか、ラケット自体のグリップの厚さを重視するかも自身の好みと合わせて選んでいくようにしましょう。

凸凹加工がされているグリップテープ

グリップテープを巻き替える頻度

グリップテープは消耗品です。

いくらいい素材のものを購入して巻いていたとしても劣化してしまったものをいつまでも使っていては効果が発揮されません。
グリップテープは、自分のプレーの頻度を考慮して定期的に変えていく必要があります。

グリップテープの交換目安は「ウェット感がなくなる」「摩擦感がない、擦り切れる」「汚れや臭いが目立つ」など様々な点で交換時期を把握することができます。
使用時期だけではなく、上記のような劣化のサインが出たら交換をしていく必要があります。

グリップテープの価格は比較的安いため、あまりケチらず定期的に交換するようにすることで、結果として快適なプレーへ導いてくれます。

分かりやすさでは週に1~2度プレーするスクール生の方は3ヶ月程度で巻き替えるようにしましょう。
ジョイナス北野田でテニススクールでマイティ制度を利用している頻度の多いプレーヤーの方は1ヶ月程度で交換することをお勧めしています。

週に1回のレッスンを受けている方は3ヶ月が交換の目安となります。
3ヶ月クールだと、ちょうどガットの張替え時期と同じ頻度になります。
ガットの張替えの際に一緒にグリップを巻き替えていくと忘れる心配がありません。
実際にジョイナス北野田テニススクールではガット張替えのタイミングでグリップを好感される方が多くいられます。



ジョイナス北野田テニススクールにはクラブ内ショップがありクラブ内でグリップテープの販売も行っているため、
レッスンの直前などににもその場で購入して巻き替えることが可能です。

 また、ジョイナス北野田ではレンタルコートも行っているため、ビジター参加で「久しぶりにテニスをしに来た」という方が
「そういえばグリップがボロボロ!」と焦ってもすぐに対応してくれるのが嬉しいところです。

グリップテープの特徴と選び方を知ってみていかがだったでしょうか。

長く変えていない方はこの機会に自身のグリップテープを見直してみましょう。
そして自分にぴったりのグリップテープを見つけて、快適で楽しいテニスレッスンを受けていきましょう!