テニスが上達するコーディネーション能力

テニススクールに通っていると、技術の向上を目指し「こんな風になりたい」「こんなショットが打てるようになりたい」と考えることも多くなります。

自分と同じくらいのレベルの人同士が集まり、年齢に差や男女も関係なくみんなが楽しくプレーし、また上達したいと考えるものです。

同じレッスン数をこなしていても上達の速度は人それぞれです。

テニスの技術向上にはなにかコツがあるのでしょうか。
実は「コーディネーション」と呼ばれる反射能力を向上させることでテニスのプレーも上達することが分かっています。

ちょっとテニスのプレーを向上させたいと思っている方はぜひこちらを試してみてください。

コーディネーション能力とは

「コーディネーション」・・この言葉を初めて聞いた方も多いかと思います。

コーディネーション能力は「自分の身体を巧みに動かす能力」のことで、
主に「リズム」「バランス」「変換能力(体の切り替えし)」
「反応」「連結(体をスムーズに動かすこと)」「定位(動いているものと自分との位置関係を認識する能力)」
「識別(道具を上手に扱う力)」の7つの能力のことをいいます。

テニスだけではなく、どのスポーツにも(特に球技)にはこのコーディネーション能力が非常に重要です。

テニスはラケットを扱い、相手がいるスポーツであり、この7つのコーディネーション能力を向上させることで上達が飛躍的に伸びます。

このコーディネーション能力は神経回路を発達させる動作になるため、
実は年中から12歳くらいまでの子ども時代に培うことが重要になります。

それでは大人になってからはもう養うことができないのでしょうか?

コーディネーション能力は、大人になってからでも身につけることができます。

このような様々な動きを身に付けておくことで、テニスの上達にも役立ち体の状態を良好に保つ手助けにもなります。

それではコーディネーション能力はどのようにして身につければいいのでしょうか。

今回は、簡単に家でもでき、家族や友達などと行うことができるコーディネーションをご紹介します。

コーディネーション能力チェック

まずは自分のコーディネーション能力がどのくらいのものかをちょっと調べていきましょう。

7つのコーディネーション能力のうち、うまくいかないものや苦手なものを向上させてテニスの技術UPにつなげていけば良いのです。

まずは簡単にできる4つの項目でチェックしてみましょう。

①リズム感のテスト

1つ目は両手を前に出し、グー・チョキ・パー、足はグー・パーで10m程度前に進む テストです。

この動作が上手にできなかった場合、リズム能力が少し弱いことが分かります。

テニスの時にスプリットステップがうまくできなかったり、サーブのリズムが取りにくいなと感じることがありませんか?

リズム感と聞くと音楽をイメージする方も多いのではないでしょうか。
実はリズムはテニスにとても重要な要素です。

先ほどのようにタイミングよくスプリットステップが踏めることでリターン時のタイミングを掴んだり、
サービスのリズムを整えることで安定した確率で打つことができるようになります。

色んな方向にスキップする

この動作を向上させるには「スキップ」をすることで培うことができます。

これは1人でもできるので非常に簡単なトレーニングです。

まずスキップをしましょう。
(この時点でできないとかなりまずいです。笑)
スキップができたら円を描くようにスキップしたり、斜めにジグザグスキップしたりと方向を変えて行ってみてください。

体に備わっているリズム能力を高め、テニスのリズムにも役立てていきましょう。

②バランス能力テスト

2つ目は、目を閉じて手を腰に当て、片脚で20秒間立ってみましょう(左右どちらも行ってください)。

これ上手にができなかった方はテニスのラリー時に相手に振られてボールを追う際に
バランスがうまく保てず、いいショットで相手に返球することができない経験がありませんか?

この動作が苦手な方はバランス能力を身につける必要があります。

バランス能力を向上させるには四つん這いで対角線上の片腕片脚を浮かせるコーディネーショントレーニングがおすすめです。

こちらも1人でできるコーディネーショントレーニングになります。

四つん這いの状態から片腕と片足を交互になるように同時に上げてみましょう。
この状態を10秒ほどキープして逆をやる・・という感じで繰り返し行ってみてください。
ふらつかなくなるようになればバランス感覚が身についてきている証拠です。

③反射能力テスト

3つ目は仰向けに寝てクッションかボールのようなものを落としてもらい、身体をひねって素早くよけるテストです。

5回連続成功すれば合格!


これは反射能力を試すテストです。

反射能力が低い場合、テニスで思い当たるのはボレーボレーの際などに
「フォアだ」「バックだ」とすぐに反応できなく戸惑ってしまうような場面があげられます。

反射能力向上には後出しじゃんけん

反射の能力を鍛えるには「後出しじゃんけん」でトレーニングしていきましょう。

お子様だったら親御さんと、家族やご夫婦同士でもできる簡単なトレーニングです。

一緒にやってもらう人に普通にじゃんけんしてもらい、自分は相手が出したものに「勝つもの」をわざと変えて出すようにします。
トレーニングなのでなるべく早く出せるように頑張ってみましょう。
5回ほど行ったら今度は「負けるものを出す」という方法に変えていきましょう。

これは先ほどの反射能力が苦手だった方にお勧めですが、
苦手じゃない方も是非トライしてもらいたいトレーニングで変換や反応能力を鍛えることができます。

④空間認識能力テスト

最後は自分より高く上げたボールを1回転(横に1回まわるでOK)してからキャッチする。
※ボールはどんな大きさでもOKです。

右、左まわりどちらも行い2回連続成功すれば合格!

これは定位能力のテストで、空間認識力を試すものになります。
できなかった方は、テニスの時、動いているボールに対して距離感が掴めなかったり相手のポジションがうまく把握できていなかったりします。

バウンドボールキャッチ

空間認識能力を向上させるにはバウンドしたボールをキャッチする方法でトレーニングしてみましょう。

1人でも2人でも簡単にできる方法をご紹介します。

まずは1人の場合。
投げたボールを1バウンドさせてキャッチし、できたら次は2バウンドでやってみてください。

非常に簡単なように思えますが、強くバウンドさせて高いものをキャッチしたり、
低くバウンドさせてキャッチするなど色々なボールに対応できるかバリエーションを増やしていきましょう。

2人で行う場合は、お互いにキャッチボールをする形で1バウンドさせてみてください。
この際も2バウンドキャッチボールを入れてみてください。

特に2人で行う場合は2バウンドの場合まで行うことで、テニスの1バウンド目がボールのバウンド位置、
2バウンド目が打点と同じ場所になるので定位=動いているものの位置を把握する能力を磨くことができます。

テニスに必要なコーディネーション能力

テニスの技術向上にはボールを打つ練習はもちろんですが、こうしたコーディネーション能力を向上させることもスキルアップの方法なのです。

ジョイナス北野田テニススクールは楽しくテニスレッスンすると同時にこうした体の使い方を混ぜ合わせて技術向上していくことを推奨しています。

お子さんはもちろんですが「最近体の反応が・・」という方も是非トライしてみてくださいね。

テニスは様々な動作を必要とするスポーツです。まだテニスをしたことがない方も体験レッスンなどでどんなことをするのかイメージできるので足を運んでみてください。