心がホットになるプロテニスプレーヤーの神対応

みなさんには好きなテニスプレーヤーはいますか。

テニスをしている方や、テニスをあまり知らない方にも有名な選手と言えば「錦織圭選手」「大坂なおみ選手」ではないでしょうか。
また、海外のプロテニスプレーヤーで誰でも1度は耳にした異なる選手に「ノバク・ジョコビッチ選手」や「ロジャー・フェデラー選手」がいます。

テニス好きの方の中で有名選手が好きな方もいればマニアックな選手に惚れ込んでしまうことも少なくありません。
色々な理由でファンになるきっかけもあります。
プレースタイルが好き、ルックスが好き、使っているラケットメーカーが一緒だったり、着ているウェアが好みだったことから共感するなんてお話もあります。

その中で 有名選手の あまり知られていない“心温まるエピソード”を紹介させていただきます。

全豪で見せたキリオス選手の神対応

2022年1月。
オーストラリアで行われた世界4大大会の全豪オープンテニスで地元オーストラリアのキャンベラ出身のニック・キリオス選手が試合中の不慮の事故で見せた神対応のお話です。

試合はダブルスの第1セット。

キリオスとダブルスのペアを組んでいたタナシ・コッキナキス選手のサーブがレット(ネットに当たってはじかれること)になり
その戻ってきたボールをキリオスがコートに叩きつけたことで、ボールは観客席にいた9歳の男の子に当たってしまいます。
予想もしなかったことに泣き顔になってしまった男の子の方を見て、キリオスは「しまった」といった表情で申し訳なさそうに口元を手で覆いました。

しかしその直後、キリオスは「これを使って元気出して」と言わんばかりに少年に自身のラケット(当日の予備)をその場で贈りました。

その場でどうすることもできなかった最大の“ごめんなさい”に少年ははにかむようにして母親に寄り添っています。

その日、予備のラケットを渡したキリオス選手でしたが、無事に試合はセットカウント2-1で勝利し、4強入りを果たしました。

テニスが強いだけでなく、心優しいキリオスの対応にTwitterでは「素晴らしい対応」と称賛の声が集まりました。

一見、ちょっと強面のキリオス選手ですが実はこんな一面を持っているのですね。
そんな意外性からファンになった、という方もいるかと思います。

虫にも紳士なチチパスの神対応

同じく1月の全豪オープンテニスで、ギリシャのステファノス・チチパス選手が
アメリカのテイラー・フリッツ選手と対戦した男子シングルス4回戦でのお話です。

お互いに2セットずつを取り合い、ファイナルセットの第2ゲームでの出来事です。

ボールパーソンをしていた女の子がコート内に「虫」を発見して近づきましたが、虫が苦手なのか触ることができずに困っていたところ
それに気づいたチチパスが少女に近づき、サービス用の2個のボールをコートに置いて、左手でそっと虫を捕まえました。

そしてラケットに乗せてコートの隅まで行き、逃がしてあげました。
このさり気ない行動に観客は大喝采。

この様子が“チチパスが虫を救出”とヨーロッパのユーロスポーツ公式インスタグラムで公開されると、
全世界から「何てジェントルマンなんだ」「ナイスガイ!」「キュートな瞬間」と称賛の声が届きました。

紳士的な振る舞いを見せたチチパス選手はこの後、素晴らしいプレーを見せて見事に勝利しました。
暑いオーストラリアでの熱戦の最中でも、周囲を冷静に見ていた中ファインプレー。
テニスのプレーに集中するだけでなく、周りが見えて即座に優しさのある対応が出たことでファンも増えたのではないでしょうか。

またチチパス選手は尊敬するロジャーフェデラーのことを

『 ロジャーからは、コート内だけでなくオフコートでの振る舞いや人となりに刺激を受けている。それがなければ、テニスをやっていても色彩のない生活だ。 』

と話しています。
フェデラー選手がテニス会で「紳士」であることは有名なお話です。
そんなフェデラー選手から影響を受けているチチパス選手だからこそこのような対応ができたのだと思います。

フランス紳士ツォンガの神対応

こちらは有名なお話ですが、フランスのウィルフリード・ ツォンガ選手が2016年の全豪オープンで暑さのため体調を崩したボールパーソンの女の子に気づき
すぐに彼女に寄り添い、速やかに外に出して交代を促す神対応を見せました。

この日は、オーストラリアは30℃を超える暑さだったそうです。

ツォンガ選手は全てのグランドスラムでベスト8以上の戦績を持つトッププレーヤー。
豪快なプレースタイルから想像できないけれど、実はとても繊細で紳士な選手なのです。

試合後、ツォンガ選手は「彼女の様子がどうもおかしいように思えた。こうするのは当然のことだ」と語っています。

この日、ツォンガ選手もこの試合に見事勝利し3回戦を突破しています。

どの選手にも共通して言えることは 「真に強い者は芯から優しさの心がある」ということです。

テニスは「強い」「上手」だけではそれだけの人、となってしまいます。
周りに目を向けることができ、相手を思いやれる心を持つことで真の強さが発揮されます。

これから習い事を考えている子どもたちの親御さんは是非テニスを1つのスポーツ教育に取り入れてみてはいかがでしょうか。

また、大人の方ですでにテニスの試合にエントリーしてる方、これから試合に出てみようと思っている方も是非「周りを気遣える心」を持って試合に挑んでほしいと思います。

ジョイナス北野田テニススクールでは毎週スタッフブログを更新しています。
その中で、“テニスのゲーム中のマナー”など基本的なテニスのマナーなども紹介しています。

テニスは紳士・淑女の国、イギリスから始まったスポーツです。
最低限のマナー、心がけを持ってお互いが楽しくテニスをできるようにしていきたいですね。